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「歯の銀行」稼働/広島大病院 抜いて預けてまた移植

いよいよ始動のようです!

 親知らずの治療や歯列矯正で抜いた歯を凍結保存し、自分の将来の治療用にする「歯の銀行」が広島大病院で稼働している。保存していた歯を移植すれば、入れ歯やインプラントと違い、高い確率でかみ応えを味わえるのが最大の特長という。各地の歯科医院と協力し、抜歯や移植が患者の地元でできる態勢も整ってきた。
 このシステムは同大学発のベンチャー企業「スリーブラケッツ」の事業として2004年に始まった。ことし6月末時点で約1600本の歯を預かり、持ち主に移植された歯は約百本という。移植できるのは本人の歯に限られる。
 一度抜いた歯を移植しても、かみ応えが戻るのはなぜか。鍵を握るのは歯の周囲にある「歯根膜」という組織だ。
 「歯根膜には血管や神経がたくさんあり、歯の感覚や刺激を脳に伝えるセンサーの役割を果たしている。自分の歯を移植する意味は、歯根膜があるからだとも言える」。こう話すのは、同社取締役の河田俊嗣広島大病院講師。
 抜いた歯を必要な部分に移す治療に「即時自家歯牙移植」と呼ばれるものがある。だがこの場合は抜いた直後の移植が必要。「歯根膜は乾燥すると多くが死滅してしまう」と河田講師。歯の銀行は、歯根膜の機能を損なわずに長期保存できる技術を確立した。
 歯の保存を申し込むと、同社は居住地などを考慮して全国約150カ所の協力歯科を紹介。診察や血液検査などで保存・移植が可能かを判断した上で抜歯する。
 使える歯は、比較的状態の良い親知らずか、犬歯の奥にある小臼歯で、乳歯や過去に抜いた歯は対象外。親知らずは奥歯に、小臼歯は下の前歯以外なら移植できる。
 抜歯した歯はすぐに特殊な保存液に入れ、低温状態で広島大病院に搬送。同大がメーカーと共同開発した装置で、約40分かけてマイナス30度まで冷やす。長期保存の温度はマイナス150度前後。期間は保険などの関係で最長20年だが、それ以上も相談に応じることにしている。
 利用者が虫歯などの病気や事故で歯を失った場合、保存していた歯が移植担当の歯科医に送られ移植が行われる。その後、CT検査などで歯や歯根膜を確認する。これまでの約100本で歯根膜が再生されたのは約90%だという。
 「抜歯時の歯根膜損傷が大きいと、長い間に歯の根の部分が短くなる。10年以内に歯が抜けることは通常ないが、この点は理解した上で利用してほしい」と河田講師。
 抜歯や移植は協力歯科以外に広島大病院でも可能。システム利用に医療保険は使えず、歯の検査や保存、輸送で歯1本当たり広島県外の場合で約13万円。このほかに血液検査や抜歯、移植の費用が必要という。

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2008年07月13日 08:13に投稿されたエントリーのページです。

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