歯磨きと歯ブラシ |
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私たちが生活していく上でなくてはならない存在の「歯」。あなたの歯ブラシは自分の歯に合っているでしょうか? 磨き方は正しい磨き方をしているでしょうか?毎日きちんと歯を磨いても「磨いている」と「磨けている」にはとても大きな差があります。 自分の歯をいつまでも美しく健康に保っていくため、またお子さんのいる方は夏休みなどを使って正しい歯の磨き方を覚えさせるために、一緒に正しい歯の磨き方を勉強してみてはいかがでしょうか? ◆歯の大切さ 毎日当たり前のように使っている「歯」。あなたは自分の歯が無くなった時のことを考えたことがありますか? 歯には噛むこと以外にも様々な機能があります。上下の綺麗なアーチ型によって顔の形を整え、言葉を話したり、顎を動かして「咀嚼」することで脳への刺激を与えたり、唾液の分泌を増やすことでガンを予防するなどの大切な役割を持っています。 つまり「歯」を失うことはこれらの機能を全て失うことになりますので、消化器への負担が増えたり、脳の老化を促進します。 また失った一本の歯から顎のアーチ型が崩れて他の健康な歯に影響を与え、更に骨格が崩れて腰痛や肩こりの原因にもなります。 失った場所によっては笑うことさえできなくなるかもしれません。 そして何よりも「食べる」ことができなくなってしまいます。 つまり、歯の健康を守ることは全身の健康を守ることにも繋がっているのです。 毎日使っている歯だからこそ、毎日のきちんとしたケアで健康に美しく守っていきましょう。 ◆歯ブラシの選び方 歯の健康を守っていくためにはまず毎日の歯磨きがとても重要になってきます。現代では本当に様々な種類の歯ブラシがありますが、基本的には次のようなものを選びましょう。 ・ブラシの長さが平らなもの ・ブラシの密集度が高いもの ・ブラシの硬さは「ふつう」または「やわらかい」もの(歯肉炎などで出血しやすい方はなるべく柔らかいもの) ・ヘッドは使用する本人の親指の幅程度の小さいもの ・柄の部分はまっすぐなもの ・ブラシはナイロン素材 歯ブラシは毎日口の汚れをとっているものですので思ったよりもブラシが傷むのが早く、一度曲がってしまった毛先は汚れが取れにくくなりますので、3週間から1ヵ月に一度は歯ブラシを取り換えるようにしましょう。 ◆正しい歯の磨き方 *持ち方は鉛筆 歯ブラシを持つ時はえんぴつを持つようにして持ちましょう。 この持ち方だと余計な力が入りにくく、同時に細かい動きをコントロールするのに最適です。 *磨く順番を決める 歯を磨く時、まずどこから磨くのか悩みますが、どこからスタートしてどこで終了するかは自由で、要は磨き残しのないように歯の表面、裏面、噛み合せの全体を磨けるような順番を決めましょう。あちこち行ったり来たりという磨き方は良くないので注意しましょう。 *歯を磨く 歯を磨くときに歯ブラシを濡らしがちですが、長時間磨くために歯ブラシは濡らさずに使用し、歯一本一本を磨くのを意識して丁寧に磨きましょう。 歯磨き粉は歯質強化や歯の再石灰化を促進するフッ素の入っているものをお勧めします。 最初のうちはきちんと磨けているか確認するために鏡を見ながら磨くといいでしょう。 お子さんは磨き残しのないように、親が仕上げにブラッシングをしてあげることも重要です。 磨く時間は5分以上が望ましいです。 ・スクラッビング法 歯の表面の汚れを落とす磨き方です。 ブラシを歯に垂直に軽くあて5~10㎜を目安に小刻みに動かします。 歯肉はできるだけこすらない様に気をつけましょう。 噛み合せ部分のブラッシングに効果的です。 奥歯の噛み合せ面はかきだすように磨きましょう。 ・バス法 歯周のポケットの汚れを落とす磨き方です。 歯と歯茎の境目に45度でブラシをあて、毛先をポケットに入れるイメージ5~10㎜を目安に小刻みに振動を与えるように汚れをかきだします。力の入れすぎに注意しましょう。 裏面の歯のブラッシングに効果的です。 ・フォーンズ法 上下の歯を噛み合せ、ブラシ全体を当てて円をえがくように磨きます。 前歯のブラッシングに効果的です。 *口の洗浄 フッ素の虫歯予防効果を残しておくために、口をゆすぐのは2、3回程度にしましょう。 *歯ブラシの保管 歯を磨き終わった歯ブラシは水でよく洗い、水分を切って風通しの良い場所で保管しましょう。 ◆歯磨き以外の歯周病予防方法 いくら綺麗に歯を磨いても歯垢は50~70%しか除去できないので、虫歯や歯周病などを効果的に予防するために一日一回歯磨きの後にデンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう。 デンタルフロスや歯間ブラシを使用することで、約90%の歯垢を除去することができます。 また、歯の着色やバイオフィルムは普段の歯磨きでは除去できないので、バイオフィルムを破壊するPMTCや、虫歯予防の高濃度のフッ素を塗布する3DSを歯科医院で定期的に受けることをおすすめします。 毎日歯磨きをしてもなかなか歯垢がとれない、虫歯になってしまうと感じる人は、一度歯科衛生士によるブラッシング指導を受けて自分に合った歯の磨き方を身につけましょう。 |