インフォームドコンセント |
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インフォームドコンセントってなに?「インフォームドコンセント」というのはアメリカで生まれた考え方で、翻訳すると「十分な説明を受けた上での同意」となります。 患者様に対して、医療行為について十分な説明をして、患者様の同意を得た上で、治療を実行するという考え方です。 あまり馴染みのない言葉である「インフォームドコンセント」ですが、病院に行ったことのある人であれば、一度はインフォームドコンセントを経験されているはずです。 例えば、お薬を受け取るとき、薬剤師さんが出された薬の服用方法や効能、副作用などについて、「~です」「~することがあります」「~で大丈夫ですか?」「~どうしますか?」と、一つひとつ確認しながら丁寧に教えてくれます。実はこのお薬の説明こそが「インフォームドコンセント」なのです。 人医療はもちろんのこと、動物医療などにおいても「インフォームドコンセント」が大切であるとの認識が一般的になってきています。 なぜ、インフォームドコンセントは必要なのかインフォームドコンセントとは、医療側が十分な説明を行い、それを患者様が理解・納得した上で、自身にとって最善と思われる治療法を自ら選択するということです。 医師は患者が最良の判断を下せるよう、今どういう状況で・何が原因か・どのいう治療法が考えられるか・それぞれのメリット・デメリットは何か・今後の予後の予想はどうなのかということを説明してくれます。 患者様はそれらの情報を元に、治療期間・費用・その他の事情などをいろいろと考慮して、数ある選択肢の中から自分の希望に最も合うと思った治療プランを決めます。 なので、あくまで医師側は治療の選択肢を提示するだけで、最終的に治療の内容を決めていくのは患者様となります。 以前は、先生が「こうしますから」と決めた治療内容に、患者様は身を任せるだけでした。 歯医者の場合、手や足などと違って、治療中に自分の口の中を見ることはできませんから、気がついたら説明もなしにどんどん治療が進んでいて、患者様は何処に何をされているのか結局全然わからなかった…なんてことも多かったかもしれません。 * メリット 医療側からの十分な説明を受けた上で、患者様ご自身にとって最善と思われる治療法を自ら選択することができます。 患者様はご自分の意思で、医療行為をよく知った上で治療を受けるわけですから、安心して治療を受けることができます。 * デメリット 患者様に選択する自由が生まれる代わりに、選択することに対しての責任が生じます。 一度は経験のあるお薬の服用方法、効能・副作用の説明といったものであれば、さほど求められるもの・責任はありませんが、大きな病気となると、そう簡単な話ではありません。 * 問題点 それぞれの治療法には大抵メリット・デメリットというものが存在します。 いろいろな治療法がありますが、それらをひとつひとつメリット・デメリットを天秤にかけて、よい点悪い点を踏まえた上で自分自身にとって最善の選択をすること、これらは医療知識のない側からすると、とても難しく感じるものです。 病気の種類によっては、一つしか選択肢のないものもありますが、複数の治療方法がある病気というものもたくさんあります。 ある治療は効果は高いが、その分高価である、 ある治療は効果は高いが、その分副作用がでる確率が高い、など。 この治療選択については何を最優先にさせるかは人それぞれとなります。 ある人にとっては優先順位であるメリットが違う人にとっては順位が低い(費用の安さ、治療期間など)ということもあるのです。 |